ある日、ふと家の軒下を見上げると、ツバメの巣の下に小さな卵がひとつ、地面に落ちていた——。
「えっ、これって大丈夫なの?」
「拾って戻してあげた方がいい?」
「どうして卵が落ちるの?」
ツバメの卵が落ちているのを見つけると、つい手を差し伸べたくなる気持ちになりますよね。
でも、その行動が思わぬトラブルを招くこともあるんです。
この記事では、
- ツバメが卵を落とす原因
- 人間ができる正しい対処法
- 絶対にやってはいけないNG行動
について、体験談や調査をもとにわかりやすく解説します。
そっと見守ることも、やさしさのひとつかもしれません。
目次
- 【体験談】ツバメの卵が落ちていた!どうすればいい?
- ツバメが卵を落とす原因とは?【意外と知らない3つの理由】
- 卵を拾って戻すのはOK?法律と倫理の観点から解説
- 人間にできる3つの対処法【やっていいこと・ダメなこと】
- 巣から卵が落ちないためにできる予防策
- 落ちた卵はどうなる?孵化の可能性は?
- まとめ:ツバメと人間の距離感を大切にしよう
1. 【体験談】ツバメの卵が落ちていた!どうすればいい?

ある朝、家の軒下にツバメの巣があり、ふと見上げると巣の真下に白っぽい小さな卵が一つ落ちているのを発見しました。
最初は「誰かが悪戯でもしたのか?」と思いましたが、周囲に巣は壊れていないし、ツバメの親鳥もまだ近くを飛んでいる…。
――これは自然に落ちたのか?それともツバメが自ら落としたのか?と疑問に思い、調べ始めたのがこの記事を書くきっかけになります。
2. ツバメが卵を落とす原因とは?【意外と知らない3つの理由】

ツバメが卵を落とすのには、以下のような理由があります。
(1)巣の構造不良や老朽化
泥やワラで作った巣は雨や風で劣化しやすく、底がもろくなっていると卵が落下してしまいます。
(2)繁殖失敗による卵の「間引き」
自然界では、育てきれないと判断した卵を親鳥が自ら落とすこともあります。特に栄養状態が悪かったり、巣に敵が近づいた場合など。
(3)人間やカラスの接近によるストレス
カラスが近づいたり、人間が巣のすぐ近くにいたりすると、ツバメはストレスで巣を放棄したり、卵を落とすことがあります。
3. 卵を拾って戻すのはOK?法律と倫理の観点から解説

ツバメは「鳥獣保護管理法」で保護されており、卵を拾う・触る行為は原則NGです。
- 巣から落ちた卵でも「自然の一部」として扱われます。
- 許可なく卵を拾って持ち帰ったり保護するのは法律違反になる可能性も。
💡 どうしても気になる場合は、地域の環境課や動物愛護センターに連絡するのが正解です。
4. 人間にできる3つの対処法【やっていいこと・ダメなこと】
✅ やっていいこと
- 落ちている卵の位置を記録・撮影(報告用)
- 周囲にカラスなどの天敵がいないか確認
- 市区町村の環境保護窓口に相談
❌ やってはいけないこと
- 卵を拾って戻す(親が警戒して戻らなくなる)
- 卵を持ち帰って孵化させようとする(法律違反)
- 巣に直接手を加える(巣放棄の原因に)
5. 巣から卵が落ちないためにできる予防策

巣の真下にネットを張る
巣からの落下に備えて柔らかい素材の受け皿を設置する人もいます。
ただし、設置は繁殖期前(3月〜4月)に済ませておくのが理想です。

実際にこの写真は私が設置したものです!
巣の周囲をそっと見守る
人間が頻繁に近づかないよう、距離を保って観察するのも重要です。
6. 落ちた卵はどうなる?孵化の可能性は?
地面に落ちた卵は、
- 割れている可能性が高く
- 割れていなくても温度変化で死んでいることが多いです。
たとえ拾って温めたとしても、専門機器・知識がないと孵化は極めて困難です。
📝まとめ:ツバメの命を守るには「見守る勇気」も大切

ツバメが卵を落とすのは、巣の構造不良や外敵からの防衛、親鳥の判断など、自然界の中で起こる“理由のある行動です。
「かわいそう」「助けてあげたい」――
その優しさはとても大切ですが、人間の善意がツバメにとって負担になることもあります。
大切なのは、
- むやみに触れない
- 落ちた卵に対して勝手に判断しない
- 必要なら専門機関へ相談する
という、冷静で慎重な対応です。
ツバメは古くから「幸運を運ぶ鳥」として人々に親しまれてきました。
その命のサイクルを尊重しながら、私たちにできる最善の支援=そっと見守ることを、心に留めておきましょう。
コメント